技術者経験39年目
私の仕事は、集合住宅・学校などの施設で木材を扱う工事全般です。具体的には、額縁や扉の枠、棚板の取り付けなど、建物の仕上げに関わる部分を担当しています。現場によって求められるものは違いますが、木の温かみを活かしながら、設計通りに仕上げていくのが職人の役目です。
やっぱり、一番のやりがいは完成した建物を後で見かけたときですね。「自分が手掛けた現場だな」と思うと、達成感があります。それに、お客様の要望に応じて細かく調整できるのも木工事の魅力です。微妙な寸法の違いが仕上がりに大きく影響するので、1~2mmの誤差も出さないように気を配りながら作業をしています。
現場では、自分の仕事だけを考えるのではなく、次に作業する業者さんがやりやすいように「納まり」を考えながら施工するようにしています。例えば、後から取り付ける設備や仕上げ材のことを考慮して作業を進めることで、全体の流れがスムーズになります。こうした細かい気遣いが、最終的な仕上がりの良さにつながると思っています。
職人になって30年以上になりますが、体が続く限りこの仕事を続けていきたいですね。木工事は経験がものを言う仕事ですし、これまで培ってきた技術を活かしながら、さらに腕を磨いていきたいと思っています。
最近は、職人の数がどんどん減っていて、若い人が少なくなっているのが気になります。建設業界を支えるには、次の世代を育てていくことが大切です。そのためにも、若手が働きやすい環境を作ることが必要ですね。これからの業界の未来のために、技術をしっかり伝えていける場を増やしていきたいと思っています。